ワインをグラスに注ぐとき、「どのくらいの量が適切なの?」と迷ったことはありませんか?なみなみ注いでしまうと香りが楽しめず、少なすぎてもケチに見えるのではと不安になりますよね。実は、ワインを注ぐ量には明確な基準があり、それを守ることで味わいも格段にアップします。この記事では、グラスの1/3が基本となる理由から、グラスの形状別・シーン別の注ぎ方まで、初心者でもすぐに実践できるスマートな注ぎ方を徹底解説します。
【結論】ワインを注ぐ量はグラスの1/3(約100〜125ml)が基本

ワインを注ぐ際の適量は、グラス全体の約1/3程度です。
具体的な容量でいうと、赤ワインで約100〜150ml、白ワインで約90〜100mlが目安となります。
これは、グラスの最も膨らんでいる部分のやや下あたりに相当する高さです。
一般的なワイングラスは300〜500ml程度の容量があるため、なみなみ注いでしまうと本来の美味しさを引き出せません。
日本ソムリエ協会をはじめとする専門機関でも、この「1/3ルール」が推奨されています。
参考:ワインを注ぐ量は? なみなみと注がない理由と適量の目安
ワインの種類別|注ぐ量の目安一覧表
ワインの種類によって、適切な注ぐ量には若干の違いがあります。
以下の表で、種類別の目安量を確認しましょう。
| ワインの種類 | 注ぐ量の目安 | グラスでの目安 |
|---|---|---|
| 赤ワイン | 約120〜150ml | グラスの1/3(膨らみの最大部分まで) |
| 白ワイン | 約90〜100ml | グラスの1/3(小ぶりなグラスの場合) |
| スパークリングワイン | 約80〜100ml | フルートグラスの6〜7分目 |
| スピリッツ(食後酒) | 約30ml | 小ぶりなグラスの底から指1本分 |
赤ワインは香りを十分に楽しむために、白ワインよりもやや多めに注ぐのが一般的です。
一方、白ワインは適温を保つために少なめに注ぎ、こまめに継ぎ足すのがポイントです。
「グラスの1/3」を視覚で確認|図解イメージ
「1/3」と言われても、実際にどのくらいの高さなのかイメージしにくいですよね。
視覚的な目安としては、ステムの先端から指2本分くらいの高さが適量です。

グラスの膨らみが最大になる部分のやや下あたりを目安にすると、自然と1/3程度になります。
ボウル部分(膨らんだ部分)の上部には十分な空間が残り、ここに香りが集まることでワインの風味を最大限に引き出せます。
初心者の方は、最初は計量カップで100mlを測ってグラスに注いでみると、感覚をつかみやすくなります。
ワイン1本(750ml)で何杯分取れる?計算の目安
標準的なワインボトルは750mlです。
1杯あたり125mlを基準にすると、1本で約6杯分取れる計算になります。
これはワイン業界における暗黙のルールであり、レストランやワインバーでもこの基準が採用されています。
ホームパーティーなどで人数分のワインを用意する際は、「参加人数÷6」で必要なボトル数を算出できます。
例えば、8人のパーティーなら最低2本、余裕を持たせるなら3本程度が目安です。
ちなみに、日本酒の1合(180ml)と比べると、ワイン1杯はかなり少ない量だと分かりますね。
ワインを注ぐ量が「1/3」である3つの理由

なぜワインはグラスの1/3程度が適量とされているのでしょうか。
これには科学的・感覚的な明確な理由があります。
単なるマナーやしきたりではなく、ワインの美味しさを最大限引き出すための合理的な基準なのです。
理由①|香りを最大限に楽しむ空間を確保するため
ワインの魅力の一つは、豊かな香り(アロマ)です。
グラスの1/3程度に注ぐことで、ボウル上部に十分な空間が生まれ、そこにワインの香り成分が集まります。
もしグラスいっぱいに注いでしまうと、香りが拡散してしまい、鼻を近づけても豊かなアロマを感じることができません。
特に赤ワインのように複雑な香りを持つワインほど、この空間の確保が重要になります。
香りはワインの味わいを決める重要な要素であり、嗅覚と味覚が合わさることで初めて「美味しい」と感じられるのです。
理由②|スワリング(グラスを回す)がしやすいため
スワリングとは、ワイングラスを軽く回転させて、ワインを空気に触れさせる動作です。
これにより香りが一層開き、味わいもまろやかになります。
グラスの1/3程度であれば、スワリングをしてもワインがこぼれる心配がありません。
一方、なみなみ注いだ状態ではスワリングは不可能であり、ワイン本来のポテンシャルを引き出せません。
初心者の方も、適量を守ることで安心してスワリングを楽しめます。
理由③|ワインの温度変化を最小限に抑えるため
ワインは適温で楽しむことが非常に重要です。
赤ワインは16〜18℃、白ワインは8〜12℃が理想的とされています。
グラスに少量ずつ注ぐことで、常に適温の状態で飲み切ることができ、温度変化による味わいの劣化を防げます。
特に白ワインやスパークリングワインは温度が上がると風味が損なわれやすいため、こまめに継ぎ足す飲み方が推奨されます。
大量に注いでしまうと、飲み終わる頃には温度が上がりすぎて、最初の一口と最後の一口で味わいが大きく変わってしまいます。
グラスの形状別|ワインを注ぐ量の違いと目安

ワイングラスには様々な形状があり、それぞれに適した注ぐ量が存在します。
ここでは代表的な4種類のグラスについて、具体的な注ぎ方を解説します。
ボルドーグラス|大きめでも1/3を意識
ボルドーグラスは、赤ワイン用の代表的なグラスで、容量は400〜500ml程度と大きめです。
このグラスでは、約120〜150mlを注ぐのが適量です。
グラスが大きいため、ついつい多めに注ぎたくなりますが、1/3ルールは変わりません。
ボウルの最も膨らんだ部分のやや下あたりを目安にしましょう。
大きなグラスだからこそ、上部の空間をしっかり確保することで、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどの力強い赤ワインの香りが存分に広がります。

ブルゴーニュグラス|最も膨らんだ位置が目安
ブルゴーニュグラスは、ボルドーグラスよりもさらに丸みを帯びた形状が特徴です。
容量は500〜700mlと非常に大きく、ピノ・ノワールのような繊細な香りを楽しむために設計されています。
注ぐ量は約120〜150mlで、最も膨らんだ部分が目安となります。
この形状のグラスは特に香りを集める構造になっているため、1/3ルールを守ることで最大限の効果を発揮します。
大きなグラスに少量のワインが入っている様子は、見た目にも優雅で洗練された印象を与えます。
白ワイングラス|小ぶりなので注ぎすぎに注意
白ワイングラスは、赤ワイングラスよりも小ぶりで、容量は250〜350ml程度です。
注ぐ量は約90〜100mlと、赤ワインよりも少なめが目安です。
白ワインは冷やして楽しむため、グラスが小さく設計されており、温度管理がしやすくなっています。
小ぶりなグラスは、ついつい「少なすぎるかな?」と多めに注ぎがちですが、1/3ルールは同じです。
こまめに継ぎ足すスタイルで、常にキリッと冷えた状態を保ちましょう。
フルートグラス|スパークリングは7分目までOK
フルートグラスは、シャンパンやスパークリングワイン専用の細長いグラスです。
この形状の場合、例外的に6〜7分目(約80〜100ml)まで注いでも問題ありません。
細長い形状により、泡が立ち上る様子を美しく鑑賞できるよう設計されているためです。
ただし、注ぎすぎると泡が溢れてしまうため、最初は少なめに注ぎ、泡が落ち着いてから継ぎ足すのがスマートです。
スパークリングワインは温度が上がると炭酸が抜けやすくなるため、やはりこまめに注ぐのがベストです。
【実践】ワインをスマートに注ぐ5つのステップ

ワインを注ぐ際の正しい手順を知っておくと、どんなシーンでも自信を持って振る舞えます。
ここでは、初心者でもすぐに実践できる5つのステップを解説します。
ステップ1|ボトルのラベルを上に向けて持つ
ワインボトルを持つときは、ラベルが上を向くように持ちます。
これは、万が一液だれした場合でもラベルが汚れないようにするためです。
ボトルの底部を片手でしっかりと支え、もう片方の手で首の部分を軽く添えると安定します。
レストランではソムリエが片手で注ぐこともありますが、初心者は両手を使って安定させる方が安全です。

ステップ2|グラスの1/3を目安にゆっくり注ぐ
グラスの1/3を目安に、ゆっくりと注ぎます。
勢いよく注ぐと液だれの原因になるため、ボトルの口をグラスに近づけすぎず、数センチ離した位置から注ぐのがポイントです。
特に赤ワインは、空気に触れることで香りが開くため、少し高い位置から注ぐのも一つのテクニックです。
ただし、初心者は液だれのリスクを避けるため、低めの位置から注ぐ方が無難です。
ステップ3|注ぎ終わりはボトルを軽く回して液だれ防止
注ぎ終わる瞬間に、ボトルを軽く回転させる(ツイストする)と、液だれを防げます。
ボトルの口に残ったワインの滴が切れるように、手首を使って軽くひねる動作を加えます。
この動作はソムリエの基本テクニックであり、見た目にもスマートです。
慣れないうちは、ナプキンを用意しておくと安心です。
ステップ4|ナプキンでボトルの口を拭く
注いだ後は、清潔なナプキンやクロスでボトルの口元を軽く拭きます。
これにより、次に注ぐときの液だれを防ぎ、テーブルや服を汚すリスクを減らせます。
レストランでは、ソムリエが必ずこの動作を行います。
ホームパーティーでも、この一手間を加えるだけで洗練された印象を与えられます。
ステップ5|おかわりは相手のグラスが空になる前に声をかける
ゲストにワインを注ぐ際は、グラスが完全に空になる前に「おかわりはいかがですか?」と声をかけるのがマナーです。
グラスに1/4程度残っているタイミングで継ぎ足すのがベストです。
ただし、相手がまだ飲んでいる最中に無理に注ぐのは避けましょう。
相手のペースを尊重しながら、さりげなく気配りするのがスマートな振る舞いです。
ワインを注ぐときにやりがちなNG例3選と対処法

ワインを注ぐ際、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまっているかもしれません。
ここでは、よくあるNG例とその対処法をご紹介します。
NG①|グラスになみなみ注いでしまう
最もよくあるNGが、グラスになみなみと注いでしまうことです。
これでは香りを楽しむ空間がなく、スワリングもできず、ワインの魅力を半減させてしまいます。
また、見た目にも洗練されておらず、ワインを知らない印象を与えてしまいます。
対処法:もし注ぎすぎてしまった場合は、無理にそのまま飲もうとせず、別のグラスに少し移し替えるか、少し飲んでから適量に調整しましょう。
次回からは、グラスの1/3を意識して注ぐ習慣をつけることが大切です。
NG②|ボトルの口をグラスに当ててしまう
注ぐ際に、ボトルの口をグラスの縁に当ててしまうのもNGです。
グラスが傷ついたり、最悪の場合割れてしまうリスクがあります。
また、ボトルの口に付着した汚れがグラスに移る可能性もあります。
対処法:ボトルの口とグラスの縁の間には、常に数センチの距離を保ちましょう。
慣れないうちは、グラスをテーブルに置いたまま注ぐと安定します。
NG③|自分のグラスから先に注いでしまう
複数人でワインを楽しむ際、自分のグラスから先に注いでしまうのはマナー違反です。
基本的には、まずゲストや目上の方から注ぎ、最後に自分のグラスに注ぐのが正しい順序です。
自分を優先すると、利己的な印象を与えてしまいます。
対処法:必ず相手を優先し、「お先にどうぞ」の気持ちで注ぎましょう。
一人で楽しむ場合はこのルールは不要ですが、誰かと一緒の場合は必ず意識してください。
シーン別|ワインを注ぐ量と振る舞い方のポイント

ワインを楽しむシーンによって、注ぐ量や振る舞い方には微妙な違いがあります。
ここでは、代表的な3つのシーン別にポイントを解説します。
レストラン・ワインバーでの注意点
レストランやワインバーでは、通常ソムリエやスタッフが注いでくれます。
この場合、注がれる側のマナーとして、グラスを持ち上げたり動かしたりせず、テーブルに置いたままにするのが基本です。
グラスを持ち上げると、注ぐ側が不安定になり、液だれの原因になります。
また、注がれたら軽く会釈やアイコンタクトで感謝の気持ちを伝えましょう。
もし自分で注ぐ場合(カジュアルなビストロなど)でも、1/3ルールは変わりません。
ホームパーティーでのスマートな注ぎ方
ホームパーティーでは、ホスト(主催者)がゲストに注ぐのが基本です。
まずは目上の方やゲストから順に注ぎ、最後に自分のグラスに注ぎます。
ゲストがセルフで注ぐスタイルの場合は、事前に「ご自由にどうぞ」と伝えておくとスムーズです。
また、ワインボトルを複数用意する場合は、赤・白・スパークリングをそれぞれ分けて配置し、グラスも種類別に用意すると本格的です。
1本で6杯分が目安なので、人数×2杯分を基準に本数を計算しましょう。
一人でワインを楽しむ場合のポイント
一人でワインを楽しむ場合も、1/3ルールは変わりません。
むしろ、自分のペースで香りや味わいをじっくり楽しめるため、適量を守ることでより深くワインを堪能できます。
温度管理の面でも、少量ずつ注いで飲み切るスタイルがベストです。
また、一人飲みの場合は、グラスを2〜3種類用意して、同じワインでもグラスによる味わいの違いを楽しむのもおすすめです。
残ったワインは真空ポンプで保存すれば、数日間は美味しく楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=dWq2Ze-ItO0ワインを注ぐ量に関するよくある質問

ワインを注ぐ量について、よく寄せられる疑問にお答えします。
Q. 注ぐ量が少ないとケチだと思われませんか?
A: 決してケチではありません。むしろ、1/3が国際的な標準マナーです。
ワインを知っている人ほど、適量を守ることの重要性を理解しています。
もし相手が不安そうであれば、『ワインは香りを楽しむために少量ずつ注ぐんですよ』と一言添えると良いでしょう。
こまめに継ぎ足す気配りこそが、本当のおもてなしです。
Q. ワイングラスがない場合はどうすればいい?
A: 普通のグラスやタンブラーでも、1/3ルールは有効です。
専用グラスがなくても、容量の1/3を目安に注ぐことで、香りやスワリングの効果をある程度楽しめます。
ただし、可能であれば口の広いグラス(例:ビールグラスや焼酎グラス)の方が、ワインの香りを感じやすくなります。
紙コップやプラスチックカップの場合でも、同様に1/3を意識しましょう。
Q. テイスティングのときの量はどのくらい?
A: テイスティングの場合は、30〜50ml程度とさらに少量です。
ワインショップやワイナリーでの試飲では、香りと味わいを確認するだけなので、通常の半分以下の量が一般的です。
複数のワインをテイスティングする場合は、酔いを防ぐためにも少量ずつが基本です。
また、テイスティング後は飲み込まずに吐き出す(スピットする)こともマナーとして認められています。
参考:『ワイン一杯の量』ってどのくらい?適量と注ぎ方のすべて
まとめ|ワインを注ぐ量は「グラスの1/3」を覚えれば安心

ワインを注ぐ量の基本は、グラスの1/3(約100〜125ml)です。
この適量を守ることで、香りを最大限に楽しみ、スワリングがしやすく、温度変化も最小限に抑えられます。
グラスの形状やワインの種類によって微調整は必要ですが、基本ルールは変わりません。
また、注ぐ際の手順やマナーを意識することで、どんなシーンでもスマートに振る舞えます。
最後に、ポイントを整理しましょう。
- 基本は1/3(約100〜125ml):赤ワイン120〜150ml、白ワイン90〜100ml
- 1本で約6杯分:750mlボトルを125mlで割ると6杯
- 香り・スワリング・温度管理:適量を守る3つの理由
- グラス形状別に微調整:ボルドー、ブルゴーニュ、白ワイン、フルートで違いあり
- 正しい注ぎ方5ステップ:ラベル上向き、ゆっくり注ぐ、ツイスト、拭く、タイミング
- NG例を避ける:なみなみ注ぎ、グラスに当てる、自分優先はNG
これらを意識すれば、初心者でも自信を持ってワインを楽しめます。
ぜひ今日から、グラスの1/3ルールを実践してみてください。
ワインの新たな魅力が発見できるはずです。


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