「北海道でワイナリー巡りをしたいけど、どこに行けばいいかわからない」「見学や試飲は予約が必要?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか。北海道は今や日本有数のワイン産地として注目を集め、余市・空知・富良野・十勝など個性豊かなエリアに多数のワイナリーが点在しています。本記事では、おすすめワイナリー10選と見学・試飲の実用情報、さらに効率よく巡れるモデルコースまで徹底的にご紹介します。
【エリア別】北海道のおすすめワイナリー10選

北海道のワイナリーは広大な大地に点在しており、エリアごとに気候・土壌・醸造スタイルが大きく異なります。
まずは主要4エリアに分けておすすめワイナリーを厳選してご紹介します。訪問前にエリアの特色を把握しておくことで、旅程計画がぐっと立てやすくなります。
余市エリアのおすすめワイナリー3選
余市・仁木エリアは北海道ワインの聖地とも称される産地で、現在ワイン用ブドウ栽培農家が60軒超、ワイナリーは余市町に16軒・仁木町に5軒以上が開業しています。
① 余市ワイナリー(余市郡余市町黒川町1318)
日本清酒が運営する余市エリアの定番ワイナリーです。ワインショップでは全銘柄を無料で試飲できるという太っ腹なサービスが自慢で、自分好みの1本をじっくり選べます。
カフェ&ベーカリーではワインソフトクリームが特に女性に人気。工場見学は個人なら予約不要で自由に見学できます(団体は要予約)。
営業時間はワインショップが10:00〜16:30、カフェ&ベーカリーが10:00〜16:00、レストランが11:30〜14:30(LO)。定休日は原則火曜日(1〜4月は火・水曜)です。JR余市駅から車で約5分、バス停「余市ワイナリー」下車すぐでアクセスしやすい点も◎です。
② NIKI Hills Winery(余市郡仁木町旭台148-1)
2015年に設立された注目のワイナリーで、丘の中腹に広がる約27haの敷地から仁木の山々と海が一望できる絶景ロケーションが魅力です。
ワイナリーツアー(所要約75分)は当日受付も可能で、醸造施設・樽庫を巡りながらワインの製造過程を学んだあと、テイスティングが楽しめます。宿泊プランも用意されており、ワインペアリング付きディナーと朝食がセットになっているため、一泊してじっくり楽しむのがおすすめです。運転者向けにノンアルコール飲料・ジュースでの参加も対応しています。
③ キャメルファームワイナリー(余市郡余市町登町1728)
余市を代表する中規模ワイナリーのひとつで、観光客の受け入れ体制が整っています。セラードアが完備されており予約なしで試飲が楽しめるほか、外の売店でソフトクリームの購入も可能です。
ピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブランをはじめ、窓からブドウ畑を見渡しながら試飲できるショップは開放的な雰囲気。観光メインの方でも気軽に立ち寄れる施設として人気を集めています。
空知エリアのおすすめワイナリー3選
空知エリアは近年「北海道ワインの新星産地」として急速に注目を集めています。ワイン畑が広がる丘陵地帯にこだわりの小規模ワイナリーが多数誕生しており、個性豊かなワインが楽しめます。
④ ドメーヌレゾン(空知郡中富良野町東1線北4号)
「やぎとつくるワイナリー」として知られるユニークな施設で、ワイン造りにヤギを活用しているのが特徴です。営業時間内(10:00〜17:00)は予約不要で見学可能で、広大な自社圃場を巡るワイナリーツアーも実施しています。
子ヤギへのえさやり体験(大人1,500円・子ども1,000円税抜)は家族連れにも人気。日本ワインコンクール2024で受賞した「中富良野ソーヴィニヨンブラン」など実力派のワインも揃えています。ツアー参加や有料試飲を希望する個人は当日現地受付が可能ですが、団体はお電話での事前予約が必要です。
⑤ 多田ワイナリー/TADA WINERY(空知郡上富良野町東9線北18号)
1901年(明治34年)から120年以上続く多田農園が2016年に開設したワイナリーです。野生酵母・無濾過にこだわったナチュラルなワイン造りが特徴で、100%農園産の原料から生まれるワインは「その土地そのものを感じられる」と評されています。
営業は土・日・祝日のみ9:00〜17:00(平日は原則休業)。旭川から車で約1時間のアクセスで、本格ナチュラルワインを求めるワイン通に強く支持されているワイナリーです。
⑥ イチスラワイナリー(空知エリア)
空知エリアに位置する小規模ワイナリーで、丁寧なブドウ栽培と醸造に定評があります。セラードアでは試飲販売も対応しており、空知巡りの際にぜひ立ち寄りたい一軒です。訪問前に公式サイト・SNSで最新の営業状況を確認することをおすすめします。
富良野エリアのおすすめワイナリー2選
富良野は観光地としての知名度も高く、ラベンダー畑やスキーリゾートと組み合わせたワイナリー訪問が人気です。歴史ある老舗から新世代のナチュラルワイナリーまで個性豊かな2軒を紹介します。
⑦ ふらのワイン(富良野市清水山)
1972年創業の老舗ワイナリーで、富良野観光の定番スポットとして長く愛されています。製造工程や地下熟成庫の見学、ワインの試飲ができるワイナリー見学は個人予約不要で気軽に参加できます。
試飲コーナーでは定番の赤・白ワインのほかロゼや特選ワインも用意。隣接するレストランでは富良野産食材とワインのペアリングが楽しめます。富良野市街からのアクセスも良好で、観光のついでに立ち寄りやすい施設構成です。
⑧ 多田ワイナリー(TADA WINERY)
上富良野町に拠点を置く多田ワイナリーは、富良野エリア内での位置づけでも紹介できる一軒です(空知エリアと重複する立地のため、富良野観光と組み合わせるルートがおすすめ)。野生酵母で醸した個性派ワインは全国のワインファンから注目を集めており、ワインイベントや百貨店での取り扱いも増加しています。
函館・十勝エリアのおすすめワイナリー2選
函館(道南)と十勝(道東)という異なるエリアながら、それぞれに北海道ワインの歴史と個性を感じられる注目ワイナリーが存在します。
⑨ いけだワイン城(中川郡池田町)
十勝エリアを代表するワイナリーで、ヨーロッパ中世の城を模した外観が印象的な「いけだワイン城」が観光の核。平日(月〜金)は無料のミニワイナリーツアーを予約不要で実施しており、十勝ワインの魅力をわかりやすく解説してもらえます。
土日祝日は有料の事前予約制ガイドツアー(午前の部11:15〜・午後の部13:30〜)を開催。営業時間は9:00〜17:00(レストランのLOは16:30)。北海道固有品種「山幸」を使ったワインが味わえる点も大きな魅力です。
⑩ ド・モンティーユ&北海道(函館エリア)
フランス・ブルゴーニュの名門「ド・モンティーユ」と北海道の生産者がタッグを組んだ注目ワイナリーです。ブルゴーニュのノウハウと北海道の冷涼な気候を融合させたピノ・ノワールとシャルドネを中心に、世界水準のワインを目指した醸造を行っています。
国際的に高い評価を受けており、ワイン通・本格派の方には特に訪問価値の高いワイナリーです。訪問前に公式サイトで最新の見学・試飲情報をご確認ください。
北海道ワイナリーの見学・試飲ガイド

北海道のワイナリーは施設ごとに見学・試飲のルールが大きく異なります。せっかくの訪問を無駄にしないよう、事前に各ワイナリーの情報を確認しておくことが重要です。
予約が必要なワイナリー・不要なワイナリー一覧
以下の表を参考に、訪問前に予約の要否を確認してください。
| ワイナリー名 | 見学予約 | 試飲 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 余市ワイナリー | 個人不要・団体要予約 | 無料(全銘柄) | 工場見学自由 |
| NIKI Hills Winery | 当日受付可・事前予約推奨 | 有料(ツアー込み) | 宿泊プランあり |
| キャメルファームワイナリー | 不要 | 有料(セラードア) | 予約なしOK |
| ドメーヌレゾン | 個人不要・団体要予約 | 一部無料・有料あり | 10:00〜17:00 |
| 多田ワイナリー | 要確認 | 要確認 | 土日祝のみ営業 |
| ふらのワイン | 個人不要 | 無料・有料 | 見学・試飲共に可 |
| いけだワイン城 | 平日不要・土日祝要予約 | 有料 | 平日無料ツアーあり |
| ドメーヌ・タカヒコ | 見学・試飲不可 | 不可 | 直売も非実施 |
ドメーヌ・タカヒコはプレミアムワイナリーとして全国的に知られていますが、農作業とワイン醸造に専念するため見学・試飲・直売は一切行っていない点にご注意ください。ワインは専門店や酒販店を通じて入手できます。
試飲の種類と料金相場
北海道のワイナリーにおける試飲には大きく分けて3つのタイプがあります。
- 無料試飲:余市ワイナリーのように全銘柄を無料で試飲できる施設。初心者や観光目的の方に最適。
- 有料単品試飲:1杯あたり約300〜500円(50ml前後)。自分のペースで好みの銘柄を選べる。余市エリアの観光施設などで実施。
- 有料ワイナリーツアー込み試飲:ガイドつきの施設見学+テイスティングがセットになったプラン。料金は1,500〜4,000円程度。NIKI Hills Wineryのツアーは約4,000円で3〜6種のテイスティング付き。
試飲の所要時間の目安はセルフ試飲で15〜30分、ガイドツアー込みで60〜90分程度です。じっくり楽しみたい場合はツアー型がおすすめです。
ドライバーでも楽しめるノンアルコール対応情報
北海道のワイナリー巡りは車移動が基本のため、ドライバーの方でも楽しめる方法を知っておくと安心です。
- ノンアルコール対応のワイナリー:NIKI Hills Wineryではツアー参加時にジュースでの代替が可能。ドメーヌレゾンでも一部ソフトドリンク対応あり。
- ワインソフトクリーム・スイーツ:余市ワイナリーのワインソフトクリームはアルコールをほぼ含まないため、ドライバーも楽しめます。キャメルファームワイナリーのソフトクリームも人気。
- ワインタクシー活用:空知エリアでは貸し切りの「ワインタクシー」を利用することで、グループ全員が試飲を楽しむことができます。
- ワイン買い付けのみ参加:試飲をせずにショップで購入するだけでも十分楽しめます。後日自宅で楽しむためのお土産購入がおすすめ。
営業時間・定休日・冬季休業の注意点
北海道のワイナリーは冬季(概ね12〜3月)に休業・縮小営業となる施設が多いため、特に冬に訪問する際は事前確認が必須です。
- 余市ワイナリー:1〜4月は火・水曜定休(通常は火曜のみ)。冬季も営業しているが時間短縮あり。
- NIKI Hills Winery:冬季は宿泊プランを中心に営業。通常ツアーの実施可否は要確認。
- ドメーヌレゾン:仕込み期に入ると一般見学を中止する場合あり。公式サイトで要確認。
- 多田ワイナリー:土日祝のみ営業。冬季は休業期間が延びる場合があります。
- ふらのワイン:冬季も営業しているが観光シーズン(5〜10月)が最も充実。
- いけだワイン城:年末年始休業あり。それ以外は通年9:00〜17:00営業。
各ワイナリーの最新情報は公式サイトやSNSで随時更新されているため、訪問直前に確認する習慣をつけましょう。
北海道ワイナリー巡りモデルコース

北海道は広大なため、エリアを絞って計画的に巡ることが旅の満足度を高めるポイントです。ここでは所要時間別・手段別に3つのモデルコースをご紹介します。
【半日プラン】余市エリア凝縮コース
所要時間の目安:約4〜5時間。札幌から日帰りで行けるコンパクトコースです。
- 10:00 余市ワイナリー着:まず工場を自由見学(約30分)。その後ワインショップで全銘柄の無料試飲を楽しみながらお気に入りの1本を選ぶ(約30〜45分)。カフェ&ベーカリーでワインソフトクリームも忘れずに。
- 12:00 ランチ:余市ワイナリーレストラン(11:30〜LO14:30)でワインに合う地産地消のランチを堪能。または余市市街のレストランへ移動。
- 13:30 キャメルファームワイナリー:車で約10分移動。ブドウ畑を眺めながら有料試飲を楽しむ(約45分)。
- 15:00 NIKI Hills Winery(仁木町):さらに車で約15分。丘の上の絶景ワイナリーでガイド付きツアー(約75分)または散策。ショップでのお土産購入も。
このコースは札幌から車で約80分の距離にあり、小樽観光と組み合わせるのも人気の選択肢です。
【1日プラン】空知〜余市横断コース
所要時間の目安:8〜9時間(レンタカー使用推奨)。ワイン好きに特におすすめの欲張りコースです。
- 9:00 札幌出発:道央自動車道を利用して空知エリアへ。三笠ICから上富良野方面へ。
- 10:30 ドメーヌレゾン(中富良野):予約不要で見学可能。子ヤギへのえさやり体験や自社圃場見学(約60分)。
- 12:00 多田ワイナリー(上富良野):土日祝のみ営業の野生酵母ワイナリーへ。見学と購入(約30〜45分)。
- 13:00 富良野でランチ:富良野市街のレストランでワインに合う富良野産食材の料理を。
- 14:30 ふらのワイン:1972年創業の老舗で見学&試飲(約45分)。地下熟成庫の見学は必見。
- 16:00 余市エリアへ移動:国道を使い約1時間30分。
- 17:30〜18:00 余市ワイナリー or NIKI Hills Winery:閉店間際の訪問またはショップでのお土産購入。
移動距離が長いため、ドライバーは試飲を控えるか、ワインタクシーや観光バスツアーを利用することを強くおすすめします。
【車なしOK】公共交通機関で行けるワイナリー
レンタカーなしでも楽しめるワイナリーは限られますが、主に余市エリアでアクセスが可能です。
- 余市ワイナリー:JR函館本線「余市駅」下車後、バス「余市ワイナリー」停留所が目の前にあります。札幌駅からはJR+小樽乗り換えで約1時間30分。または北海道中央バスで小樽〜余市間のバスが運行しています。
- NIKI Hills Winery(仁木町):JR余市駅からタクシーで約10分。事前に予約しておくと移動がスムーズです。
- いけだワイン城:JR根室本線「池田駅」から徒歩圏内。帯広からJRで約30分のアクセスです。
- ふらのワイン:JR富良野駅からタクシーまたはバスで約10分。富良野観光バスを利用すると便利です。
試飲を存分に楽しみたい方は、公共交通機関を軸にして現地でタクシーを組み合わせるか、現地発の観光ツアーや貸し切りワインタクシーを活用するのが最もストレスフリーです。
目的別おすすめワイナリーの選び方

ワイナリー選びは訪問者の目的によって最適な施設が変わります。以下の目的別ガイドを参考に、自分にぴったりのワイナリーを見つけてください。
カップル・デートにおすすめのワイナリー
ロマンチックな雰囲気とゆったりした時間を求めるカップルには、眺望と食体験が充実したワイナリーがおすすめです。
最もおすすめはNIKI Hills Wineryです。仁木の丘の上に広がる広大な敷地から山々と海を一望でき、ガイドツアー後のテイスティングは二人の特別な時間になること間違いなし。ワインペアリング付きのディナーコースや宿泊プランも用意されており、日帰りだけでなく記念日の一泊旅行にも最適です。
余市ワイナリーも施設内のカフェ&ベーカリーがおしゃれな雰囲気で、ランチデートにぴったり。ブドウ畑を眺めながらワインとグルメを楽しむひとときは、写真映えも抜群です。
ワイン初心者・観光メインの方向けワイナリー
ワインの知識がなくても気軽に楽しめる、アクセスと利便性重視の方には以下がおすすめです。
- 余市ワイナリー:全銘柄無料試飲は初心者に最適。スタッフが丁寧に銘柄の特徴を教えてくれるため、ワインの基礎知識も身につきます。JR余市駅からバスでアクセスできる点も◎。
- ふらのワイン:富良野観光のついでに訪問できる利便性が魅力。1972年創業の老舗で安定した品質のワインを試飲でき、見学コースもわかりやすく解説されています。
- いけだワイン城:城の外観がインパクト大で観光スポットとして楽しめる。平日の無料ツアーは十勝ワインの歴史をわかりやすく解説してくれるため、ワインの予備知識がなくても十分楽しめます。
ワイン通・本格派向けワイナリー
本格的なワイン体験を求める方、産地や醸造へのこだわりを深く知りたい方には次のワイナリーが特におすすめです。
- 多田ワイナリー(TADA WINERY):野生酵母・無濾過のナチュラルワインを追求するワイナリー。開拓時代の農園に端を発する120年以上の歴史と、自然に寄り添った醸造哲学はワイン通の心をつかみます。
- NIKI Hills Winery:ワイナリーツアーでブドウ栽培から醸造・熟成まで深く学べる充実した内容が評判。テロワールへの深いこだわりと国際的な水準のワインが楽しめます。
- ド・モンティーユ&北海道:フランス・ブルゴーニュの名門との共同プロジェクト。ピノ・ノワールとシャルドネで世界レベルを目指す姿勢は、本格派のワインラバーを魅了します。
子連れ・ファミリーで楽しめるワイナリー
お子様連れのファミリーには、体験型コンテンツが充実した施設を選ぶのがポイントです。
ドメーヌレゾンはファミリーに特におすすめです。子ヤギへのえさやり体験(大人1,500円・子ども1,000円税抜)は子どもたちに大人気で、広大なブドウ畑の散策も楽しめます。ノンアルコール飲料も用意されているため、大人も子どもも一緒に楽しい時間を過ごせます。
余市ワイナリーのカフェ&ベーカリーはドリンクやフードメニューが豊富で、子どもも楽しめる雰囲気。ワインソフトクリームはアルコール分がごく微量のため、親子で近い体験を共有できます。いけだワイン城は城の外観が子どもの興味を引き、ワイン以外にも施設の見どころが多いため家族連れにも喜ばれます。
北海道ワインの特徴と5大産地

ワイナリー訪問をより深く楽しむために、北海道ワインの基礎知識を押さえておきましょう。産地やブドウ品種を知ることで、試飲の際の味わい方が格段に豊かになります。
北海道ワインが注目される理由
北海道は現在、山梨県・長野県に次ぐ日本第3位のワイン生産量を誇る産地に成長しています。
注目される最大の理由は冷涼な気候です。夏は短く適度に乾燥しており、昼夜の寒暖差が大きいため、ブドウが豊かな酸味と凝縮した果実味を持って育ちます。この気候条件はフランス・ブルゴーニュやドイツ・ラインガウに類似しており、繊細で質の高いワインが生まれやすい環境といえます。
また、2000年代以降に小規模の個性派ワイナリーが急増し、国内外のワインコンクールで次々と受賞。さらに北海道固有品種「山幸」が2020年に国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に品種登録され(甲州・マスカットベーリーAに次ぐ日本第3番目)、国際的な認知度も急速に高まっています。
代表的なブドウ品種と味わいの特徴
北海道で栽培されるブドウは白ワイン用が約65%、赤ワイン用が約35%と白の割合が高いのが特徴です。
主な白ワイン品種:
- ケルナー:北海道を代表する白品種。リンゴや洋梨の香りとすっきりとした酸味が特徴。
- ミュラー・トゥルガウ:フルーティーで軽やか、酸が穏やかでニュートラルな印象のドイツ由来品種。
- ゲヴュルツトラミネール:ライチやバラを思わせる華やかな香りが特徴の個性派品種。
- ソーヴィニヨン・ブラン:ハーブやグレープフルーツのような清涼感のある白。近年栽培面積が拡大中。
- シャルドネ:世界最有名の白品種。樽熟成との相性も良く、北海道でも栽培面積が増加。
主な赤ワイン品種:
- ピノ・ノワール:繊細で複雑な果実味と酸が魅力のブルゴーニュ品種。余市の冷涼気候に最適。
- ツヴァイゲルトレーベ:力強い骨格とガメイ的な華やかな果実味を兼ね備えるオーストリア由来の品種。
- 山幸:山ブドウと清見の交配による北海道・十勝生まれの固有品種。草木系の香りと力強い酸味、野趣あふれる個性が際立つ。
- 清舞:山幸と同じく北海道の固有品種で、山幸とセットで語られることが多い赤品種。
5大産地マップと各エリアの個性
北海道ワインの主要産地は大きく5つのエリアに分けられます。それぞれのエリアの特色を把握することで、旅程計画が立てやすくなります。
- ①余市・仁木エリア(後志地方):日本海からの影響を受けた温暖な微気候。ピノ・ノワールやシャルドネなど国際品種が特に優れた結果を出すエリア。ワイナリー数が最多で観光インフラも充実。
- ②空知エリア:内陸性気候で昼夜の寒暖差が大きく、酸の明瞭なワインが生まれる。小規模のこだわりワイナリーが点在し、ナチュラルワインへの取り組みも活発。
- ③富良野エリア:観光地としての知名度も高く、ワイン観光と自然観光の融合が進む。ふらのワインの長い歴史が産地を支えてきた。ケルナーやソーヴィニヨン・ブランが特産。
- ④十勝エリア(道東):大陸性気候で年間降水量が少なく、乾燥した環境がブドウ栽培に適している。北海道固有品種「山幸」が誕生した池田町が中心。いけだワイン城が観光の核。
- ⑤函館エリア(道南):本州に最も近く比較的温暖。ピノ・ノワールとシャルドネを中心に国際水準を目指す生産者が集まる新興エリアとして注目度急上昇中。
北海道ワイナリー訪問でよくある質問

初めて北海道のワイナリーを訪問する方からよく寄せられる疑問にお答えします。
冬でもワイナリー見学はできる?
Q. 冬(12〜3月)にワイナリー見学はできますか?
A: 施設によって異なります。余市ワイナリーやいけだワイン城は冬季も営業していますが、小規模ワイナリーや農家型ワイナリー(多田ワイナリーなど)は冬季休業または営業縮小する場合が多いです。NIKI Hills Wineryでは冬季限定の「ワイナリースノーハイク」など雪景色を楽しむ特別なツアーを実施することもあります。訪問前に各施設の公式サイトで最新情報を確認してください。
ワインは現地購入のみ?通販はある?
Q. 現地に行かないとワインは買えませんか?
A: 多くのワイナリーが現地販売と並行して通信販売も対応しています。余市ワイナリー(日本清酒)やいけだワイン城(十勝ワイン)、ドメーヌレゾン、ふらのワインなどはオンラインショップを運営しており、全国配送が可能です。ただし、多田ワイナリーやドメーヌ・タカヒコのように生産量が少なく専門店経由のみで入手できるワイナリーもあります。希少ワインほど現地訪問の価値が高まります。
1軒あたりの所要時間の目安は?
Q. 1軒のワイナリーに何時間くらいかかりますか?
A: 訪問スタイルによって大きく異なります。ショップでのお土産購入のみなら15〜30分、セルフ試飲+見学なら45〜60分、ガイドツアー+テイスティングなら90〜120分が目安です。NIKI Hills Wineryのワイナリーツアーは約75分、レストランでの食事まで含めると3〜4時間になることもあります。1日に2〜3軒を巡る場合は、各ワイナリーを60分程度でまわる計画が現実的です。
服装や持ち物で気をつけることは?
Q. ワイナリー訪問に向いた服装・持ち物を教えてください。
A: いくつかのポイントを押さえておくと快適に訪問できます。
- 足元:ブドウ畑やワイナリーの敷地は砂利や草地が多いため、ヒールよりもスニーカーや歩きやすいシューズが最適。
- 防寒対策:北海道は夏でも朝晩は冷え込みます。特にワイナリーの地下熟成庫(年間約10〜15℃)や秋以降の訪問は上着必携。
- 試飲後のドライブ対策:運転者は試飲を控える。飲む予定があるなら宿泊先を近隣に確保するか、代行運転・タクシーを手配。
- ワイン持ち帰り用:複数本購入を想定するなら保冷バッグやワイン専用の梱包材があると安心。宅配便での発送に対応しているワイナリーも多いです。
まとめ

北海道ワイナリーおすすめ10選と、見学・試飲情報からモデルコースまでを徹底解説しました。最後にポイントを整理します。
- エリアを絞ることが鍵:余市・空知・富良野・十勝など産地ごとに個性が異なるため、目的やスタイルに合ったエリアを選び、効率よく2〜3軒を巡るのが最も満足度が高い。
- 事前確認は必須:特に冬季休業や予約の要否はワイナリーごとに大きく異なる。訪問前に必ず公式サイト・SNSで最新情報を確認すること。
- ドライバーへの配慮を忘れずに:グループ旅行ではワインタクシーや宿泊プランを活用することで、全員が試飲を楽しめる。
- 北海道固有品種「山幸」は必飲:十勝で生まれた国際認定品種であり、北海道でしか味わえない野趣あふれる個性派ワイン。いけだワイン城や芽室のワイナリーでぜひ試してほしい一本。
- 通販で事前・事後もワインを楽しもう:余市ワイナリー・ふらのワイン・十勝ワインなどは通販にも対応。訪問の感動を日常に持ち帰ることができる。
北海道の大地が育んだ個性あふれるワインを、ぜひ現地で体感してください。ワイナリー巡りが、北海道旅行の最高の思い出になることを願っています。


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